水槽の飼育水の溶存酸素量を効率よく上げる方法
- 公開日:2015年4月5日
カテゴリー:上手に飼育する

このページの最終更新日は2016年12月8日です。情報が古い場合がありますのでご注意ください。
水槽で観賞魚を飼育する上で、ろ過と並んで重要な要素が「水中の酸素量(溶存酸素量)」です。
この溶存酸素量を計るための器具も販売はされていますが、そこまでのことをしている方はよっぽどヘビーユーザーなのではないかと思われます。
ではどうやって酸素が豊富にあるという状況を把握していますか??
「うちはエアーポンプとストーンを使って水の中にエアレーションしているから大丈夫」
実はこれ、見た目ほど酸素が混ざってはいないのです。
確かに見た目には泡がいっぱい出てるわけですし、蛍光灯越しに見ると水中に空気が漂っているように見えるから当然溶けていると想像するかもしれませんが、これはあくまでも酸素よりも水から逃げやすい二酸化炭素を排出しているほうが多く、酸素はあまり水中に溶けていないのです。
ではどうやって溶存酸素量を増やすか・・・それを紹介したいと思います。
水槽の飼育水の溶存酸素量を効率よく上げる方法
皆さんは滝に行ったことありますか?上から流れてきた水が崖で空気にたくさん触れながら、水面の水と当たっていますよね?近づくと、空気が澄んだような、潤ったような、涼しいような感覚があると思います。この状態が一番水と空気が混ざっている状態なのです。
この状態をどうやって水槽で表現するか??
単純に、水と水が当たる機会を増やしてやればいいわけです。
まずは、上部フィルターを使って、しかも水と水が当たり、落ちる水がより長く空気と振れるようにすること=できるだけ水位を下げて飼育することです。この方法ではたくさんの空気が混ざりますが水の落ちる音がうるさくて仕方ないですね。でも、これが一番水に酸素(空気)が混ざる唯一といっていい方法なのです。この音を少なくするために外部にエアーポンプを置いて水の中へ強制的に空気を送ることで空気が水に混ざるようにしてるのです。
そして、できる方法として一番いいのはオーバーフロー方式、しかも上の水槽と下の水槽(またはろ過槽)との間ができるだけ長く配管され、かつ空気が混ざるようになるようにすることです。下の水槽に落下する水はまっすぐ落とすよりも曲げを入れて落とす(一度水がどこかに当たってから流れるようにする)とより多くの空気を取り込むことができます。
オーバーフロー式の場合、多くは上段が水槽、下段が濾過槽としてシステムを組むことが多いですが、家で飼育する場合には上下段とも飼育水槽にして、上段の水槽の上に容積の大きい上部フィルターを置き、下の水槽から内部式ポンプや外部の横置き型ポンプなどを使って上の水槽の上部フィルターへ水を送るようにした方が、オーバーフロー式の最大のメリットである水の容量による水質変化を抑える効果が最大限に発揮できると思います。
特に金魚や日本産淡水魚などを飼育している方はより多くの溶存酸素量が必要なので気を付けるようにしてください。

作者: 金魚・熱帯魚・海水魚を飼育しよう!(管理人)
10年余り観賞魚業界にいた経験に基づく有用な情報を配信しています。
また、このサイトでも使っているWordPressテーマ【HABONE】の開発と配布などを行っています。
年齢:50代 趣味/園芸・ペット・卓球