今日金曜ロードショーで放送された「火垂るの墓」。
映画館で観たことはないが、何度かテレビで観たことがある。
が..今回は本当に心から、まったく感動しなかった。
もちろん今までも、その時の年齢や生活環境の変化によって、「なんてひどい仕打ちをする親戚だ」と思ったり、「生活力ないのにどうして家を飛び出してアレじゃないの?」と思ったり、「小さな妹がいつも笑顔でいられるように一生懸命頑張ったんだな」とおもったり..ほかにもいろいろと観るごとに湧く感情が違ったのだが、今回は本当に全く何も感じなかった。
これが私が歳を取って感受性がなくなってきたからなのか?特に後半ブツブツに切られて間に差し込まれたCMで感情が飛んでしまったのか?は分からない。
ただ、昔とても面白かった、感動した映画を同じ番組で観た時にも何度かこんな風になったことがあったから、多分後者なのだろう。
地上波のテレビなので、CM収入で放送が成り立っているのはよくわかっているし、昔から後半に行くほどCMの挿入回数が増えるというのはあったから、今と昔とで構成が変わったとは思わないが、最近観るものは一番大切な部分になると本編よりもCMが長い、CMが明けたと思ったら今やってる映画のインサートが入ってまた長いCMになるというのがやたら多く感じられたのは私だけなのだろうか?
まだ本編をノーカットにした上で、時間を延長し、その分をCMに割り当てるというやり方なら理解できるが、今回のように2時間枠(正確には1時間50分程度の枠)の中にあれだけCMをぶち込んだら、本編の相当な時間をカットしたのだろうから、伏線となる部分がない分感動も薄れてしまうのだろう。
本当に今回の「火垂るの墓」に関しては残念で仕方なかったので、今後この番組で昔感動した映画が放送される際には、自身が過去に体験した感動が失われてしまうかもしれないということを踏まえた上で観るかどうかの判断をしたいと思った。
話は変わってこの映画にも関連している第二次世界大戦の話。
自身で深く調べるということはしていないので、情報はすべて受動的なもの。
受動的であるが故に戦後80年となって最近放送される特番などでは、今まで伝えられていなかった、事実として埋もれていた(放送として扱わなかった)ような史実がどんどん出てきた気がする。
具体的に何というのは、能動的に調べたわけではないので語ることは避けるが、それは、放送する側が忖度して割愛してきたことなのか?何かの力が働いてその部分は扱わないようにしてきたのかは不明。
戦時中は共通して、国民全体に同調圧力が働いたということとされているが、今の報道においてもそうした忖度があるのであれば、それはそれで国民をミスリードしているのでは?と思えてならない。
真贋は別として、昔に比べれば情報自体は氾濫しているし、能動的に情報を取りに行けば真贋は見えてくるものだろうが、それを個人個人が真実とは何かを見出さなくてはならないこれからの時代は、逆に言えばたとえ嘘だとしても一貫性のある情報が流れていた戦時中よりも生きにくい世の中なのかもしれない。