猫を保護してから里親が決まるまでの体験談
通りがかった道や公園で「ミーッミーッ」と何か鳴いてる・・・。捨て猫だ!!と心無い飼い主によって遺棄された猫ちゃんを見かけたらどうしますか??関わると面倒だから、家では飼えないし、飼ってくれる知り合いなんか知らないし・・・などいろいろな理由でそのまま見なかった、聞かなかったことにしている方が多いのでは??ここでは実際に猫を保護してから無事に里親さんが決まるまでの体験談を日々の投稿も交えながらまとめようと思います。
放っておいたら死んでしまうかも
私が猫を保護することにしたときの率直な気持ちです。野生に返されてしまった猫の半数近くが外敵に襲われたり、車に引かれたり、環境に適応できずに病気にかかったりして死んでしまうと言われています。それもそれでその仔の運命なのだから仕方ないという考え方も理解できます。が、少しでも望みがあるなら保護してそのまま飼育してあげる、誰か飼ってくれる人を探してあげるなど手を差し伸べてあげられないでしょうか?猫を保護したときの心情は
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でも書いている通り、助けられてよかったという気持ちと今後どうしようという気持ち、そして遺棄した元飼い主(こんな人飼い主では決してありませんが)への怒りが複雑に混ざり合っていました。
この仔は小さな声でしか鳴きませんでしたから、夜地域猫のところで偶然見かけなかったら、次の日に気になって見に行ってなかったら今の姿はおそらくないと思います。保護したとき左の目は既に目ヤニで閉じてしまって片目でしたから・・・。
いきなり3匹になった
この仔を保護して3日後、再び捨て猫が!!夜窓の外で仔猫の鳴き声が聞こえて行ってみたら・・2匹が必死にお母さんを呼んでました。「1匹でも大変なのに保護して大丈夫か?」率直な気持ちでした。が、やっぱり放っておいたら死んでしまうかもが先にたって保護しました。いきなり3匹を管理することに・・・。
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巷では猫ブームの到来と同時に多頭崩壊というものも問題としてメディアなどで放送されていました。正直今まで多頭崩壊なんて何も考えていないアホがどんどん猫を飼った結果だとさえ思っていましたが、何をきっかけにそうなったのかというのが少し分かる気がしました。
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今回保護した3匹の猫ちゃんたちは当然ながら全然性格が違うので、人懐っこくておとなしいというイメージは簡単に吹き飛びました。中でも1匹は人を怖いものと認識しているようで、逃げ回る、暴れ回る、部屋の中はぐちゃぐちゃという状態が続きました。
ただ犬とは違って本能的に砂の中に穴を掘って排便や排尿をするのでトイレトレーニングは簡単でした。
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病気、ノミダニとの闘い
3匹のうち2匹は目ヤニや涙がすごく出ていて一日に何回か拭いてあげないといけない状態で、落ち着いたら一度病院かなとは思っていました。もう一つ大変だったのはノミとダニ。ダニは見えないのでいるかいないかは分かりませんが、外の生け垣の中などにいたわけですからおそらく・・・という感じでした。ノミは毛を分けて皮膚を見れば黒いフンがあったり実際に成虫がいたりするのですぐに分ります。たちまち人間に食いつくわけではありませんが、動物のいなかった環境にこれらが来ることはすごく抵抗がありましたね。毎日必ず拭き掃除、掃除機がけをしてなるべく増えないようにはしていましたが、いると思うと何だか気持ち悪い、でもまだ落ち着いてないからこのまま病院に行ったらまたストレス?など猫のストレスよりもこちらのストレスがMAXでした。
そして落ち着いた頃、目のこととノミのことで獣医さんに行ったら・・・
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野良猫ちゃんの面倒をみてくれそうな病院を探して行ったので自由診療である獣医療のとんでもない治療費は避けられましたが、これが回収できる見込みはほぼないので正直痛いとしか言いようがないです。
保護した猫の里親探しは露出命です
昔では近所に声をかけたりして探すのが一般的でしたが、最近では里親さんを探せるインターネットサイトもあり、昔よりは断然確率が高いと思っていたのですが・・・結果は甘々でした。
まずはこのサイトなど私が運営しているホームページなどで告知、動画をまめに撮影してYoutubeにアップ、里親募集サイトに登録して写真や日記を毎日毎日書いて・・・などとにかく目に止まる、露出を増やす日々でした。
そして、いくつかの応募がありましたが、これがまた一苦労。
応募がないのはまだましで、保護している側と里親になりたい側の感覚の違いがはっきりしています。これは募集する側の主観が入ってしまっているので本当は違うのかもしれませんが、
保護した側は
せっかく助けられた命、怖い思いをしていたところからやっと人間不信が減るところまで来たのでもう2度と悲しい思いはさせたくない
という気持ち
一方里親になりたい側は
「かわいいから飼ってあげる」とか、「店で飼うことを考えるとタダで飼育できる」
といった印象の方が多かったように感じます。
なるべく大勢の方とやり取りして決めたいと思う反面、できるだけ覚悟を持った方からのアプローチだけ受けたいという気持ちもありましたから
以下の条件に合致する方の応募をお待ちしてます
1.ペット飼育が禁止されていない住宅にお住まいの方
2.必ず室内飼育をすることができる方
3.獣医師と相談し、定期的なワクチン接種、必ず不妊処置を行うことができる方
4.同居のご家族全員が猫の飼育に賛成している方
5.過去ご家族の中に粉塵や動物に対するアレルギー症状が出た人がいない方
6.ご家庭での飼育以外の目的(販売目的や繁殖目的など)ではない方
※譲渡の際にはお宅へお届けします。その際、飼育環境の確認などさせていただきます。
※愛知県・岐阜県・三重県での応募としていますが、できるだけ近隣の方にお譲りしようと考えております。
また、お願い事項として、猫風邪治療時にかかった獣医さん代について少しでもご負担いただける方※6月21日追記(獣医さん代ですが、入院したものの、かかった費用は1万円程度です)
といろいろ条件を書いた上で募集したのに
まったく読んでない!!
というのがほとんど。1つ目のやり取りで再確認すると、「それはちょっと・・・」や、返信すらしてこないパターンの連続でした。まあネット特有の「顔が見えない」わけですから当然のことといえば当然なのですが、結構ひどかったですね。ここで心が折れそうになりました。
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でも、中には全く条件などなしで募集している人もいたので「どうやってやってるんだろう」というのも不思議に思いました。
もちろん「ネコジルシ」も「ペットのおうち」も元来は猫好きの方のSNS風サイトなのですからすべての人が里親を探しているわけでも里親になりたいわけでもないですから、日記を書いても写真をアップしても「かわいいですね」というコメントがほとんど、それも必死に里親探ししている側からすると「そういうことじゃなくって!!」とストレスになりました。
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里親さんが決定しても不安だらけ
ありがたいことにきちんとやり取りできる方と出会うことができ、いよいよ里親に!!というところなのですが、実はこの時が一番ストレスが大きく不安が大きい数日でした。
- 本当にこの人はきちんと飼ってくれるんだろうか?
- 決めた後で直前になって「やっぱり・・・」とならないだろうか?
- そうなったらストップしてしまった募集は再開しても誰か応募するだろうか?
里親募集開始からここまでずっと胃薬が友達でした(笑)。今まで食欲旺盛だった仔が元気を失ったときにはもう心配で心配で・・・
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里親に行く日
この日は嬉しい気持ちと寂しい気持ちがぐちゃぐちゃになって普通でいるのが大変でしたね。時間が過ぎるのが本当に速くて、「もうこんな時間、出発しなきゃ」とあわただしく出たのを覚えてます。2人で車に乗って行ったのですが、道中はほぼ無言。早く新しい飼い主さんの元へと思う気持ちよりも正直言っていつまでも着かなければいいのに・・・なんて思ってました。
そして現地に着いたら案外心情的にはさっぱりしてました。思った通り大事にしてくれそうな方だったので安心したんだと思います。事前にいろいろと打ち合わせしましたから当日特に長く時間をかけることなく引き渡して役割終了!!
2匹が里親さんのところに行って、今でも1匹は募集している状態ですが残った仔はあまり焦らずに探そうと思ってます。最終的には飼ってもいいかなとも思ってます。どちらかというと後者の方が強いですね。
最後に
一番難しいのは「命を救う」ということと「いずれは他の人が飼育することになる」ということ、また、「新しい飼い主さんが見つかるか」という不安との闘いです。
保護する段階で「この仔は飼う」と考えるのか、「この仔は絶対里親に出す」と考えるのかはハッキリしておいた方がいいと実感しました。
そして、自分で責任を持って里親を探した後に見つからなくて飼育できる状態ではない場合、保護したその日に動物愛護センターへ連れて行くのもその仔と自分を守るための手段かもしれないとも思いました。愛護センター=殺処分と思われるかもしれませんが、ある程度の期間は里親さんを募集してくれますから・・・。2~3日様子を見てから愛護センターへというのは情が許さないからおそらく無理だと思います。
みなさんもいつ何時こうしたシチュエーションに遭遇するとも限りません。そうなったときにどうするか・・・少しでも参考になればと思います。