川などに転がっている天然の石や流木を飼育水槽で安全に使う方法

川などに転がっている天然の石や流木を飼育水槽で安全に使う方法

このページの最終更新日は2020年8月23日です。情報が古い場合がありますのでご注意ください。

質問(Question)

アクアリウムの水景に石を使いたいのですが、お店の方には水を酸性やアルカリ性に傾けてしまうものはよくないと言われました。

溶岩石は弱酸性にする傾向があるけれど、普通に熱帯魚を飼う分には問題ないらしいので、現在は溶岩石をひとついれています。

先日、河川敷で形の良い石があったので拾ってきました。

見た目は、ふつうの灰色ですこし角のあるただの石です。もちろん風山石など、名前があるのでしょうが、このように河川敷で拾ってきた一般的な石をアクアリウムに使うと、具合悪いことが起きやすいものでしょうか。

回答(Answer)

見た目固そうな(庭の玉砂利のような)石であれば特に問題ないと思います。が、2点だけ注意した方がいいと思います。

1つ目は、一度に大量に入れないことです
どんな石や砂利、市販されている飾りでも酸性/アルカリ性などよく聞く水質以外にも少なからず変化を与えます。熱帯魚はゆっくりした変化であれば環境に適応できますので少しの量から試しながら増やせばいいと思います。
また、多少水質をアルカリ性にするものが含まれていた方が、水が古くなることによる酸化を食い止めることもでき、より水道の水質のままを保てるようになりますので、水替えなどによるショックを和らげることができます。

魚が過ごしやすい水質環境にしてあげるのか、今作れる水質に魚を慣らして飼育するのかという考え方によるので飼育する方が判断すればいいと思います。私はちなみに後者の考え方ですので、新しく魚を入れる際には十分に注意を払うようにしています。

そして2つ目は、石にはいろいろな菌やウイルスが付着している可能性があるということです。一番いいのは使う前に
「乾燥」→「煮沸」→「乾燥」→「洗浄」→水槽へ
というのが一番だと思います。
まずは乾燥に弱い細菌類をある程度弱らせた上で煮沸して退治し、さらに生き残っている細菌類を退治した後に洗い流して水槽へ入れるという作業です。
煮沸に関しては石の中まで細菌やウイルスが生きられない温度にする必要があるので火をかけてグラグラしている状態で15分程度必要だと思います。

あーめんどくさい、と思われるかもしれませんが、熱帯魚店などで売られている岩や石も軽く洗浄しただけのものが多いので、本当はこうした処置が必要になります。せっかく生きてる水槽の魚たちを守るためにもぜひやってください。

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作者:

10年余り観賞魚業界にいた経験に基づく有用な情報を配信しています。
また、このサイトでも使っているWordPressテーマ【HABONE】の開発と配布などを行っています。

年齢:50代 趣味/園芸・ペット・卓球