マイナンバーカードを持つ持たないは不毛な議論なのでは?

公開日:2024(令和6)年12月3日/最終更新日:

マイナンバーカードを持つ持たないは不毛な議論なのでは?



2024年12月から紙?の保険証の新規発行が停止され、以下のいずれかで今後は保険診療を受けることになる。

  1. 保険証との紐づけを行ったマイナンバーカード(トラブった時には+「資格情報のお知らせ」を提示)
  2. 有効期限まで使える今までの保険証
  3. マイナンバーカードなし、紐づけなしの人は「健康保険被保険者資格証明書」

まあこれは経過措置で、そのうち確実にマイナンバーカードに一本化されていくだろう。

私はもちろんマイナンバーカード持ってるし、紐づけもしているが何年も病院のお世話になることがなかったので、紙?の保険証はおろか、紐づけ後のマイナ保険証を使ったこともない。

これに対して、恐らく変更されることが面倒と考える抵抗勢力の言い分として「マイナンバーカードを作るかどうかは任意なのではないか」というのが前面に出てくるが、そうした人は上の3の方法で使い続ければいい。

加えて抵抗勢力が言うには「他人に紐づけられているケースがあった」と言うが、少なくとも私がこの事象に遭遇したことはないし、よしんば過去にそうした誤りがあった人がいたとしても、現在までにほとんど解消されているからマイナ保険証への移行話が現実化するまでの間問題にならなかったわけで、昔あった年金記録の紐づけトラブルに比べれば、マイナポータルを使って自身で確認もできるのだから、確認すればいい話。

恐らくはある程度マイナ保険証を使う人に切り替わった段階で廃止されるか、その人の世代が終われば自然に切り替わるのだから、抵抗しても無駄であろうと思う(同時にシステム導入できない小さな病院も、マイナ保険証のみの人が受診しないようになれば患者が減り、導入するか廃業するかに迫られて淘汰されるだろう)。

もう1つ抵抗する勢力の黒っぽい話をすれば、今までは紙?で確実性のある認証の仕組みがなかったから、同じ年齢位の他人の保険証を使ってなりすましで診療を受けたりする人は困る、ひょっとすると医者側も何か..があるのかも知れない。

マイナンバーカードを作る?作らない?話に戻そう。

そもそもこのカードは目で見て確認というよりは、どこかに差し込んだりかざしたりすることで認識され、顔または暗証番号で認証して使用する仕組み。暗証番号を何度か間違えるとICチップ自体の情報が壊れて使用できなくなる点も含め、顔認証がないだけで、今まで当たり前のように使っていたキャッシュカードやクレジットカードと仕組み自体は何も変わらない。

だから、マイナンバーカードに書かれているマイナンバーが他人に渡ったところで、顔が違えば、暗証番号が分からなければ何もできないし、最終目で顔写真と本人の顔を見比べれば本人かどうかは一目瞭然なのだから、従来から使っている各種カードに比べればよっぽど信頼できるカードなのではないかと個人的には思う。

そして、情報漏洩が心配..というのもよく聞くが、こちらも銀行やクレジット会社と同じで、例えば医療でいえば、その本人である認証をした後は、保険の使用記録に基づいて過去の診療や薬の記録が医療機関側に渡るだけなど必要な情報以外は渡らない仕組みになっているだろうから、むしろ個人情報がただ漏れになったにも関わらずプレスリリースで「個人情報が漏洩した疑いがある」と表明してはいおしまい!となっている情報の方がよっぽど怖いのではないかと感じる。

また、国に何かを把握されるのが怖いという話だが、実際にマイナンバーカードを作り、年金との紐づけや公金受け取り口座の紐づけ、保険証の紐づけ、e-Taxでの税務申告などをするとき、マイナポータルにログインしてボタンをクリックするとあら不思議..自分の情報が表示されるというところにびっくりした人はいないのか?

少なくとも私は、もう既にいろいろな情報がマイナンバーで管理されていて、それをマイナポータルを使って関連付けさせるかだけを個人の判断にゆだねているだけという状態になっているんだなと感じた。

つまり、普段の書類に何気なく書かれているマイナンバーをここへ!という欄にマイナンバーカード、もしくは、個人番号通知書を見てマイナンバーを書き入れて提出した段階で、すべの情報は調べようとすれば調べられる状態になっているのだと考えられるわけだから、マイナンバーカードを持つ?持たない?という議論は不毛で、むしろカードを持って、定期的にマイナポータルへログインしてどんな状態なのかを確認したほうが自身を守れるのではないだろうか?と思う。

ちょっとタイムリーな話。この投稿を公開してからほどなくして外国人がマイナンバーカードの偽造で逮捕されるというニュースがあった。これを見て「やっぱり怖いよねぇ」と思った人、殊に保険証利用やマイナポータルへのログインなどではこの偽造は役に立たないことをご存じだろうか?

まあマイナポータルへのログインにはICカードリーダーへ挿してICチップを読み取っていることが分かるので多分怖がる人は少ないが、保険証は機械の中に置いてるじゃん..と思うよね。でもこれは置いているだけであって、本当はカードにあるICチップから情報を読み取って認証している。そしてICチップは基本的に偽造不可能(偽造したら情報が壊れる)から、今回の偽造したマイナンバーカードでできるのは、目視で身分証明として使われる場合のみ。まあそんなことがあるから携帯電話の契約とかではマイナンバーカードは身分証明として扱わないようになってたりするんだけどね。

結構メディアでは印象操作して報道しているものもあるし、反対派はそれ見たことかと大々的にネガティブキャンペーンをやるので、その辺は自身でいろいろと調べるといいだろうと思う。みんな忙しそうに携帯ばかり眺めてるんだから..。

そのために、マイナ保険証に対応していない医療機関でも受診できるよう、また、マイナ保険証の認証で何等かのトラブルが起きても受診できるよう、マイナンバーカードの券面だけでは保険情報が分からない時の補助として、「資格情報のお知らせ」が送られてきてるってわけ。つまりマイナンバーカードの袋にマイナンバーカードと「資格情報のお知らせ」を入れて持ち歩いていれば大丈夫ってことなのだ。これもまた「余分な紙が増えて..」とネガティブキャンペーンを展開する輩がたくさんいたり、メディアの印象操作があったりするが、移行期間として国もいろいろと考えて対応してくれているのだと思う。

さらに最近入ってきた誤情報と思えるもの。

マイナ保険証では薬の処方情報が最新に更新されるまでに1か月以上かかり、また、一般用医薬品の購入履歴は残らないのでお薬手帳を使い続けることをおすすめするというのを某テレビでまことしやかな情報としてやってた。

まずは情報反映までに1か月かかるということについては確かだろう。ただこれは各医院の電子カルテの仕組みが違うから、恐らく処方情報については共有用にまた何かのシステムのつなぎか、手入力などを介するためだろう。まあそもそもシステム導入してマイナ保険証が使える病院でも電子カルテのシステムがすべて導入されているかといえばそうではないだろうから、そこではシステムが整うまで共有できないかも知れないから、お薬手帳を真に正確な処方履歴として使っている人はそのまま使えばいいだろう。なくなるわけではないのだし..。

それから、1か月のタイムラグがあるとして、その1か月の間に医者や調剤薬局からもらった薬の内容が書かれた紙位とっておけないの?家に帰ってすぐに捨ててしまってる?何を飲んでるのかも興味ない、知らない人がごちゃごちゃ言うんじゃないと言いたい。

次にこれこそ誤情報。一般用医薬品って、医師の処方箋がなくてもドラッグストアで買える医薬品のこと。中には薬剤師の指導や確認がいるものもあるが、普通の風邪薬や頭痛薬などのことで、ドラッグストアに併設されている調剤薬局で処方箋を提出してもらう薬とは全く違う。

ここで質問!!お薬手帳は本来これらの一般用医薬品を飲んだりしてもきちんと書き足しておけば完璧な履歴になるのだが、そこまでを書いている人はいったい何人いるんだろう?まさか病院や調剤薬局からもらったシール帳位に思っている人はいないよね?あのシールはいちいち薬品や用量を手書きするのが大変だからシール化されているだけで、本来は帳簿のように時系列でくまなく記載しておくのがお薬手帳の役割。

つまり本来のお薬手帳の役割を理解してて、一般用医薬品を飲んだ記録もしっかり手書きで追加している人はそのまま使い続ければいいだけの話で、適当に管理している人(私も含む)はあってもなくてもいいのでは?

これはマイナ保険証になったから..という話ではないと思う。

ここからは余談..。

私は過去に携帯電話やスマホを持っていたが使わなくなった人間。理由は特に必要がないからと、相手都合で連絡が取れる取れないを判断されることに疲れたから。

連絡したければ固定電話があるのだし、メールもあるのだし、つながらんもんはつながらん、これでいいと思ったから。

対して普段あんなに忙しそうに?車の運転中すら画面見ているような人たちが、今回のマイナ保険証の紐づけができているか?をマイナポータルで確認..ではなく窓口に行くのを目にすると、何のためにインターネットばかり見てるのか?その端末でマイナポータルで確認する、紐づけすれば済むのに、そこはアナログなんだ..と笑えてくる。

何とも不思議な世界になったもんだ。

もう1つ余談..。

来年マイナンバーカードと運転免許証の紐づけができ、紐づければ免許証も持つことなく、マイナンバーカードだけ持っていれば運転できるようになる(で合ってるよね?)。

いつもは何かの免許制度が変わる直前に更新が来て、適用されるのは次回の更新で!というケースが多くで残念だったが、今回はちょうど来年私は免許の更新が来るから当然紐づけするつもり。

ただ気になるのは、運転免許更新の時の写真はその場で撮影する、きちんとした?もの。対して少なくとも私のマイナンバーカードの写真はデジタルカメラで撮影した、いわば個人で撮影したスナップ写真。

一応マイナンバーを作る時に役所の人が顔確認はしたものの、自分で見てもこのカードの顔で私って認識できるの?というレベルに感じる。

これが免許に代わる公的な身分証明になるのか?この一点がとても不安。


マイナンバーカードと運転免許証の一体化をする人は更新前に手続きしておいた方がいいかも..
マイナンバーカードと運転免許証の一体化をする人は更新前に手続きしておいた方がいいかも..