パソコンのキーボードを打つ音、打っている本人は気にならなくても、周囲にいる人には気になるものですよね?特に自宅で夜間など静かな環境で打っていると家族から「もうちょっと静かにしてくれない??」と怒られることも・・・。
私も長年それを気にしていましたし、言われることもありました。それじゃあ静かなキーボードにすればいいんじゃないの?でパソコンショップを回ってみたこともあります。でも・・・はっきり言ってそのキーボードが静かなのか?今までと変わりないのかは、店頭、ましてや通販サイトの情報ではわからないんですよね。そもそも店頭はそれなりな音がある訳ですから(エアコンの効いた店の中で回る扇風機の風が涼しいと思うのと一緒)。ダメだったら買いなおしなんてしてたらパソコン1台に何台ものキーボードという不思議な状況にもなってしまいますしね。
そこでしたのが今回の静音化対策。家電量販店で1,000円以下で売ってた激安キーボードが驚くほど静かになりました。コストもほとんどかかりませんので気になる方はやってみてくださいね。
※一般的に安いキーボードは「メンブレン式」という機構になっています。今回の方法についてはこの「メンブレン式」での対処となりますので、その他の機構の方は役に立たない情報となります。
「メンブレン式」ってなんぞ?ちょっと説明が難しい・・・。簡単に言えば、「Esc」や「半角/全角」キーを1つ外してみて、バネなどがなくキーが盤面にハマっているだめのものを言います。購入時に「パンタグラフ式」や「メカニカル式」と書かれていない比較的安いキーボードは大抵「メンブレン式」だと思われます。
さて、この対策をするとどうなるのか??ですが、音を文字で表現すれば
「カチャカチャ」「タァーーーーン(Enter押すときの音!?)」
だったのが
「ポクポク」「カチャ(Enter押すときの音!?)」
という音になります。Enterなど大きなキーは指示金具があるので「カチャ」という音は出ますがずいぶん静かになります。
「メンブレン式」キーボードの打鍵音を静かにするために必要なもの
具体的な対策を紹介する前に、そもそも何で打鍵音がうるさいのか?について触れておきます。
メンブレン式キーボードは、キーを押すときに、盤面のプラスチック部分とキーのプラスチック部分がある程度の力ではまっている状態に力を入れて押し込み、キーボードの中にあるシートのボタンを押すという構造になっています。そして、キーを押した後手を離すと、シートの弾力によってキーが戻り、プラスチック部分がはまって浮き上がった状態を保つようになっています。
入力時のカタカタという音はこれらのプラスチックの接触する音と、キーを押し込む間にプラスチック同士が当たる音、戻ったときの摩擦音、戻りきったときの音が合算されたものと思っていただければいいと思います。
また、最初は静かでも、使っているうちに特定のキーの入力音がうるさくなったり、数字のゼロなどが硬くて押しにくくなるのは、キーとボードのプラスチックが摩耗して隙間を失っていき、キーが戻ったときにより密着状態になるためです。
つまり、メンブレン式キーボードを静かにするにはキーとボード(本体)のプラスチック同士が滑らかに接触するようにしてやるのが一番の対策です。
この対策を行うのに特別な専用品は必要ありません。ホームセンターなどで販売されているグリーススプレーがあれば誰でもできます。
潤滑油として有名なものに「CRC556」などがありますが、油面が非常に薄いことから効果がほとんど得られません(いくつかのキーで試してみましたがほぼ効果はありませんでした)ので、ネバネバ感のある「グリース」をお勧めします。
あともう1つ、キーを外すためにキーとキーとの隙間へ入る大きさのマイナスドライバーが必要です。