マイナンバー通知カードが廃止になる!?どういうこと?

マイナンバー通知カードが廃止になる!?どういうこと?

 そもそもマイナンバーってなんなの?え?日本に住んでる人に背番号が付くの?からスタートしたマイナンバー制度。過去には住民基本台帳カード(だったかな?)というのもありましたね。今やそちらはどこに行ってしまったのかも分かりませんけど・・・。

 マイナンバーが始まったとき、特別な事情を除いて背番号の変更は生涯不可だから本人に確実に届くように・・はおそらく建前で「本当に〇〇さんはそこに住んでるのか」の確認をするために転送不要で郵送された「マイナンバー通知カード」。現在では住所変更時に「マイナンバー通知カード」の住所にも新しい住所を記載(裏書)するようになっていて、顔写真付きの「マイナンバーカード」でなく「マイナンバー通知カード」でもマイナンバーを証明する物として活用できるようになっていました。

 今回の新型コロナウイルスに対する10万円給付(特別定額給付金)の申請で、おそらく初めてオンラインによる申請というのを一般の人も体験することになった方も多いのではないかと思います。これもこれで、自宅からパソコンで申請するためにはICチップに入ってる情報を読み取るためのリーダーが必要だったり、「マイナンバー通知カード」と「マイナンバーカード」を勘違いしてる人がいたりで大混乱、慌てて「マイナンバーカード」の申請をしよう、特別定額給付金のオンライン申請方法を聞こう(本末転倒)と役所の窓口にはたくさんの人が毎日詰めかけているとかいないとか・・・。

 そこへ追い打ちをかけるように出てきた「マイナンバー通知カード」の廃止話。そもそもマイナンバー??なんて人にとっては馬の耳に念仏状態。でも「廃止」する、とか、「〇月〇日以降再発行できなくなる」とかネガティブな単語を見てにわかに焦りを感じている方も少なくないと思います。この件について私の住む名古屋では何も発表されてない(何か最近名古屋は止まってる感がある)のでググって最初に出てきた郡山市のページを見る限りでは、「マイナンバー通知カード」が廃止されるから早めに手続きを・・・などというちょっと恐ろし気な文字ばかりが目に飛び込んできます。よくよく調べれば恐ろしいことではないんですけどね。

そこで私が調べた限りではありますが、「マイナンバー通知カード」と「マイナンバーカード」の違いや仕組みなどについてまとめておこうと思います。混乱している方の参考になれば幸いです。

※私の認識も間違っている可能性がありますのであくまでも参考としてご覧ください。

マイナンバー通知カードってなんだ??

冒頭でも書いた通り今やどこにいってしまったのかもわからない「住民基本台帳カード」。これは住民基本台帳(住民票の写しを取ったときに記載されている内容)を、住民票の写しを毎回わざわざ取りに行かなくてもカード提示で代用できますよってものだったと記憶しています。が、実際にはほとんど使われなかった=どこにいったかもわからなくなったということなんですよね。

マイナンバーはこうならないように、生まれ来る人に対してすべて背番号を付けて、より間違いなく、より便利にしようという意図で作られたもの。そして、生まれ来る人に対してのみスタートしてしまうと、一世代過ぎるまでは何も変わらない=また忘れ去られてしまうのでは?ということで、今生きてる人に対しても適用できないか?の手段として、今住民登録がある場所へ転送不要で「マイナンバー通知カード」を送付して紐づけようとしたということなのでしょう。

ただそれでも自分の背番号?何それ?でタンスにしまわれ、いつの間にか・・・で住民基本台帳カードのようにならないように、「マイナンバー通知カード」でもある程度の証明になるようにしたというのが今の状況でしょう。だから、住所変更(住民基本台帳の記載事項変更)の時には「マイナンバー通知カード」も持って行って裏に新しい住所を書いてもらい整合性を保つ=「マイナンバー通知カード」がある程度の証明として成り立つように維持する必要があったんです。

更に一旦「マイナンバー通知カード」を発送するようにしたんだから、生まれ来る人に対してもそれを郵送しないといけない、そこである程度の人にはマイナンバーが確実に住民基本台帳と紐づけできたんだから仕事が仕事を呼ぶ永遠のスパイラルから離脱しよう!というのが、今回の「マイナンバー通知カード」の廃止ということになると思います。

とはいえ、いつも通り必要に応じて住民票の写しを役所でもらう際にマイナンバーを印字するようにしてもらえば自分の背番号は分かりますし、それを必要な場所に提出すればご自身とマイナンバーの紐づけを証明することはできるのですから、「マイナンバー通知カード」がなくなっても困ることはありません。住所が変わったら(住民基本台帳の記載事項に変更が生じたら)、いつも通り役所に届け出てれば維持されますから心配はいらないでしょう。

また、新生児には「マイナンバー通知カード」ではなく「マイナンバー通知書(正式名称かどうかの確認はできていません)」というものが送付されるようになるそうですから、生まれてくる子供のマイナンバーは何?ってなることはなさそうです。

マイナンバーカードってなんだ?

前述した「マイナンバー通知カード」は、あなたの背番号はこれですよ!今現在確実にここに住んでますよ!というものであり、誰が見てもその人とわかるものではありません。持っているという事実だけでは本人と確認できませんからね。

そこで身分証明書として使えるようにしたのが「マイナンバーカード」。どっちもカードという単語が付くからややこしいんですね。

マイナンバーカード」は顔写真がついていて、カードと持ってきた人とカードを見比べればこの人だ!と特定できるので、身分証明書として使用することができるようになっています。さらに情報を記憶したICチップが付いていて、「マイナンバーカード」を持っていれば、役所にわざわざ行かずにいろいろな手続きや役所でもらう証明書などをコンビニ等で発行できるようになります。また、「マイナンバーカード」を持ってる人は「マイナポータル」というサイトに登録することで今回の特別定額給付金の申請のようにいろいろなことがインターネット上でできるようになります。

マイナンバーカード」でできること、マイナポータルでできることについては今後どんどん増えていくでしょうから地方公共団体情報システム機構で最新情報をご覧いただいた方がいいでしょう。

マイナンバーカード」の発行は、

  • マイナンバー通知カード」と一緒に送られてくる「個人番号カード交付申請書」に記入し、顔写真を張り付けて郵送して申請
  • インターネットの申請用ページから申請

する2通りの方法があり、最終的には送られてくる登録済はがきを持って役所へ行き、本人確認を行いつつ電子証明書(後述)のパスワード、カードを利用するためのパスワードをその場で設定してカードを受け取るという流れになります。

マイナンバーカード」の維持自体は今まで(これからも)公的な身分証明書として使われてきた運転免許証と同じで、変更があったときにどこで変更を届け出るのかの違いだけです。引っ越した経験のある方ならご存じかと思いますが、運転免許証の有効期限内に引っ越した時には裏に新しい住所が書かれていくという流れは「マイナンバーカード」も同じですし、紛失して再発行をする場合以外には維持費用はかかりません(運転免許証も再発行すると手数料がかかります)。むしろ維持費用という面では運転免許証は更新手数料が取られますから同じ公的身分証明書としては損?してることになるのかもしれませんね。

また、更新についても運転免許証と同じで有効期限があり、公的身分証明書として記載事項に間違いがないことを証明するために10年に1回、新しいカードに変わることになっています。「マイナンバーカード」に表示されている写真も10年経てば容姿が変わっているでしょうし、変更をたくさんした人は裏書がずらっと・・・ということになりますから当然でしょう。更新の通知方法も運転免許証と同様に期限が近付くとお知らせが郵送されてくるので、それをもって役所で手続きをするだけです。

1つ留意しておかなければならないのが、「マイナンバーカード」にはインターネット上で「これは間違いなく私です!」と証明する、要するに印鑑の変わりとするための署名用電子証明書という機能があり、署名用電子証明書の有効期限は「マイナンバーカード」の有効期限の半分(5年)であることです。有効期限内の「マイナンバーカード」を持っていても署名用電子証明書の期限が切れていると、インターネット上での申請はできませんから注意しないといけません(今回の特別定額給付金でもこれが原因でインターネット申請できない人が続出したようです)。

ひと昔前までは「運転免許証」と「パスポート」、役所から出力される証明書(「住民票の写し」など)だけがパッと見て証明できる公的な身分証明書とされてたので、運転免許を取得・維持していない、有効なパスポートを持っていない方が本人です!と証明するのが大変だったのですが、新しく「マイナンバーカード」が加わったことで証明する手段が1つ加わったと考えれば納得いくでしょう。

そうそう、「マイナンバーカード」を作った時点で、住民基本台帳カードの効力はなくなるそうです(あんまり実用性がなかったから関係ないか・・・)。

あとがき

ここまで読んでいただいてお分かりの通り、私もマイナンバーについて

「勝手に背番号つけやがって」

「こんな番号何の役に立つの?」

「どーせ行政(国)が国民のことを管理・監視するためのものでしょ」

「こんなもんに税金使う前にやることあるだろ!」

「どーせ住民基本台帳カードの二の舞になるんでしょ!金の無駄」

「なんでわざわざカードなんかにせんといかんの?」

などなど非難しかしていなかった人の一人です(笑)。でも、議会制民主主義の国で、選挙で選ばれた人の中から選ばれた行政の長がGoした仕組みなのですから、そもそもそういう計画を進めようとした人を選んだ私たちの責任なのですし、せっかくできた仕組みですからどんどん活用すべきだと考えを改めました。

中には「個人からの税金のとりっばぐれを防ぐためのもの」と揶揄する人もいるでしょうけど、もともと日本で産まれたら住民登録(住民基本台帳への登録)がされて管理されているわけだし、番号にすることで間違いを起こす可能性が減るわけですから、普通に暮らしていれば全く問題ないことだとも思います。

今は新型コロナウイルスの脅威にさらされ、最終的な作業を行う市区町村ではいろいろな処理がどんどん増えていますから、落ち着いたら私もカードの申請をしようと思っています。

最後にもう一度お断りしておきますが、この記事は自身でいろいろと調べてまとめたものですので、参考として読んでいただけますようお願いします。

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作者:

白黒ハチワレ猫の「モモ」と暮らしています。
このサイトでも使用しているWordPressテーマ【HABONE】の開発と配布を行っています。

年齢:50代 趣味/園芸・ペット・卓球