腎臓の機能が低下して食欲が乱高下、多飲・多尿の続く茶ちゃん。昨年の冬、雪の降った日は水分も摂らなくなってもう・・・なんて考えてしまいました。外で生きている猫ちゃんだからこれも仕方ない・・・なんて
でもそのときはお兄さんが家に連れて帰ってケアしてくれたので復活できました。それからしばらくして今度は骨折・・・不遇な猫ちゃんだとつくづく思います。
そして骨折が治り、夏が過ぎ・・・でまたまた寒い冬がやってきます。もともと偏食ではあるもののやっぱり食欲の乱高下は収まらないし、水もいっぱい飲む。
腎臓が一度悪化したら元通りにならないのは人間も猫も同じ、でも何とかどうにか好転とまではいかないまでもケアしてあげられないかということで、インターネット上でいろいろと掲載されている猫の腎臓に関する記事の中からこれは!と思うものを紹介しつつ、自身の勉強のために書いておこうと思います。
勉強しながら書いていくことになるので頻繁に内容を書き換えたり加筆することもあるのであしからず
※いろいろな単語や薬品の名前などが出てきますが私は獣医師ではありませんので多少の参考程度に読んでください
猫ちゃんが腎臓疾患になるとどうなるの?
ほにゃららの数値が高いとかよく水を飲むとか聞きかじりではいけないと思うので、いろいろな方面の記事を見て「猫ちゃんの腎臓の特徴と疾患の内容」などお勉強してみます。
まず腎臓は血液の中から毒素を濾しとってクリーンにする臓器なのは学生時代の生物で習いますよね?詳しくはタンパク質が分解されたときにできるアンモニアなど体に溜まっていると害になる成分を血液から分離する役割をしているそうです。このクリーンにする物質を【ネフロン】というそうです。
【ネフロン】の数が猫は人の1/5と言われているので人間と比べて猫は腎臓が弱いと言えます。塩分もそうですが、人間食をペットに与えてはいけないというのが猫ちゃんの腎臓1つを例に挙げてただけでも分かりますね。
で、この【ネフロン】は年齢を追うごとに失われていきます。もともと猫ちゃんはネフロンの数が少ないのですから人間よりも早く悪くなる可能性が高いということが言えると思います。
腎臓の機能がある程度低下するまでは何も症状がなく、それ以下になると急に症状として現れるので「痛み」なく進行してしまうのが怖いところですね。
そして腎臓の機能が低下すると多飲、多尿、脱水、食欲不振、嘔吐、体重減少、夜尿、便秘、下痢などの症状が現れるそうです。見る限りでは茶ちゃんは多飲、多尿、脱水、食欲不振、体重減少の症状はあるようですが、いつも一緒にいるわけではないのでその他の症状も出ているのかもしれません。
腎臓の病気を疑って動物病院に行くと血液検査が行われ
- BUN(血液尿素窒素量)
- CRE(クレアチン量-筋肉の活動などで生じる老廃物の量)
を見ることですぐに状態が分かるようです。これらの値によって腎臓の機能がどの位低下しているのかが分かるそうです。こちらに国際獣医腎臓病研究グループ(the International Renal Interest Society: IRIS)の資料がありますが英語だしわけわからん・・・
一般的な腎臓疾患の猫ちゃんの経過と対処
一度悪くなった腎臓はもう元にはもどりませんから、多飲、多尿、脱水、食欲不振、嘔吐、体重減少、夜尿、便秘、下痢に対しての対処療法と食事療法が中心になるようです。
まずは腎臓の機能が低下していても老廃物をせっせと排せつしなければならないので多飲・多尿になるのが初期症状のようです。
そして繰り返すうちに他の内臓(胃腸などの消化器官)が弱って来て、気分が悪くなって吐く・食欲がなくなるといった症状が出てくるようです(茶ちゃんの食欲の乱高下はここからかも・・・)。
食べたくない、水も飲みたくないとなってしまうと毒素は排出できないし、栄養不足で動けないとなっていき、いわゆる脱水状態になるようです(茶ちゃんの昨年の冬はまさにこの状態)。
毒素が体内にたまっていることから口臭が強くなる仔もいるそうです。
そこで動物病院に連れて行くと脱水症状改善のための点滴をされ、医薬品などが処方されます。点滴をするとしばらくして体内の水分バランスが良くなるので一見「健康に戻った?」と思うかもしれませんが、失われた腎臓の機能は戻りませんから結局しばらくするとまた・・・の繰り返しになるようです。
同時に食事療法がスタートします。通常のフードとは違って腎臓の機能に障害を与えるとされる「リン」の量を少なくし、タンパク質が分解されるときにできる毒素を減らすためにたんぱく量が調整されているフードが一般的には「腎臓サポート機能」を持つフードとされているようです。
同じ肝臓サポート機能があるフードでなんでこんなに値段が違うの?と思うのですが、これは同じ量を食べたときの栄養量の違い。ざっくりいうと同じチキンでも鶏肉だけなのかその他の部位が入っているのか、それはどの位の比率で?というのの違いです。フードの内容物を見ていると「副産物」というのが表示されていると思いますがこれがまさにその他の部位のことです(これは昔ちょっと勉強しました)。まあ獣医さんで販売している療法食と呼ばれるフードは非常に高く、地域でだいたい同じ価格で販売され(させられ)ていることから独占禁止法に触れるのでは?と感じている人も多いと思いますが、暗に価格が決まっているのは確かです(業界裏話です・・・)。
猫の腎臓を守ることができる成分
ここからは一般的に獣医さんから処方される薬の情報です。医薬品として処方されるのは【クレメジン】という名前のもので、後発薬(ジェネリック)として【メルクメジン】というのがあるようです。
【クレメジン】についての詳細はこちら
【クレメジン】はもともと人薬で人間の腎臓疾患の人にも使われている薬品、それを動物の体重などに合わせて獣医さんで処方しているようです。
これが何をやるかというと、腎臓に負担をかける毒素を吸着して排せつさせるという目的があるようです。これらを総称して「球形吸着炭製剤」というそうです。
つまり通常は腎臓でないと分解できない毒素を腎臓に行く前に固めてうんちとして排泄させてしまおうということのようです。弱った腎臓を無理に働かせることが少なくなるので体調が良くなるというものだそうです。
また新たに東レから【ラブロス】という薬が猫の腎臓疾患の進行を軽減させる薬として開発されたようです(共立製薬から販売)。
【ラブロス】についての詳細はこちら
これらの医薬品は獣医師の処方によってのみ入手可能なので診察と処方箋が必要=すごく高い治療だというのは間違いありません。では他に方法はないの?で調べたら・・・ちょっと希望の持てる情報がありました。
それは【リーナルマックス】というサプリメント
個人輸入でのみ入手できるもののようです。効能自体は腎臓に負担をかけるリンと結びついて直接排せつさせることのようです。
ここまで来て茶ちゃんに対してできることは何?に立ち返ると、嘔吐、夜尿、便秘、下痢などの症状が確認できないことと、何より誰からいつどんな食事を与えられているのか(茶ちゃんが何食べてるのか)が分からないのが最大の問題だと思います。
食物成分の中で「リン」が腎機能によくないと書きましたが実際にどんな食品にリンが多いの?を
を参考に調べたら・・・
かつお節、わかさぎ、ししゃも、あゆ、しらすぼしなどなど何となく茶ちゃんが食べないなぁというときにいろいろな人から「これなら食べた」と聞かされたことのあるアイテムがたくさん出てきました。特にかつお節は我が家でもやっています・・・最も本当に食べないときにではありますがこれがまさか毒になってる可能性があるなんて・・・猛省ものです。
しかも茶ちゃんは外でいろいろな人から「よく食べるもの」をもらっているはずですからその量たるや・・・ちょっと想像したくない感じです。これを解消するにはやっぱりうちへ連れて来て看護体制を整えるしかないのかなぁと真剣に思えてきました。
でもいろいろなブログなど見ていると結構末期で大変なんていうのが書かれているし、食べないときにきちんと対処できるのかとすごく不安にもなります。でも、せっかく出会った茶ちゃん、しかも腎臓が悪いのは明らかなのに何もしてあげないなんて・・・いろいろ葛藤しています。茶ちゃんに関する経過などはまた日記で書くつもりですので見てくださいね。